らき☆すた らき☆すたオンライン

らき☆すた―らき☆すたオンライン (角川スニーカー文庫)

らき☆すた―らき☆すたオンライン (角川スニーカー文庫)

らき☆すた らき☆すたオンライン

4コマで人気でコンプティーク少年エースといった少年雑誌なんかで連載されていて、アニメ化もされている今をときめく話題作を原作に持つ小説で、作者は竹井10日先生。ギャグ小説ライターで有名でスニーカー文庫では「ポケロリ」なんかを書いていてPCゲームのシナリオなんかも書かれていますね。挿絵は原作者である美水かがみ先生。今巻は挿絵も扉絵では書き下ろされたキャラクターたちが見られますし、カラーイラストも書き下ろしと以前の作品より挿絵関係は充実していますね。
・登場人物
原作通りでこなた、かがみ、つかさ、みゆき、ななこ、ゆい、ゆたか、みなみ、ひより。特にオリジナルキャラとかはいません。
・シナリオ
全校生徒によるオンラインゲーム大会が開催!こなた(盗賊)、かがみ(巫女)&つかさ(巫女)、みゆき(魔女っ娘)…全員後衛というバランスの崩れたパーティが、仲間を集めて大乱闘。柊姉妹の祝詞が天を割きみゆきの魔法が大地を揺らす!そして、こなた(シーフ)は―城の宝という宝を漁っていた!「お、こっちの宝箱はサムライ用の兜かぁ」「人が戦ってるのに真面目にやんなさいよっ!」お馴染み『らき☆すた』メンバーが今度はオンラインで、はちゃめちゃバトルロイヤル。(7&YHPより抜粋。)
・感想
以前の作品同様、作者特権によるゲームの宣伝や既刊本の宣伝的な意味合いの強く見える作品でしたね。しかしながら前作「らき☆すた らき☆すた殺人事件」よりは、作品として楽しめるものだったかと。
この作品は言ってしまえば、らき☆すたのキャラクターたちがオンラインゲームで遊んでいる風景を書いたもの。しかし元々、らき☆すたはゆるゆるとした日常生活を徒然なるままに書いている作品なので、前作のイベント的な出来事を書いたものよりも、日常的な風景である「ゲームしている様子」を書いた今作の方がらき☆すたという作品にあっていて楽しめるのは当然、なのかも知れません。
ページ数も前作同様にかなり薄めで、180ページとありません。ですのでその分値段は小説にしてはお安く求められ、読む時間も短めでさっと読めてしまいます。ここいらは前巻同様で良いところとして引き継いだ、という感じですね。
話の内容は前述の通り、らき☆すたキャラクターたちによるオンラインゲームを一晩遊んでいる風景を書いたもの。各キャラクターが個性を相応に発揮しながら、文化祭の全体演目決定権を巡って対人戦を繰り広げる―――そんな様相です。オンラインゲームのイメージとしては「リネージュ」とか「ラグナロクオンライン」「トリックスター」とかの、ファンタジー系のオンラインゲームを想像すればよいかと。個人的にはらき☆すたは3頭身キャラクターということで、ラグナロクオンライン的なものをイメージしていました。
総じてやはり宣伝がチラホラ見え、作品としては竹井10日先生へのお布施的な感じがしますが、らき☆すたの作品、としては前巻よりは雰囲気等が近く楽しめると思うので、らき☆すた好きなら買っても損ではないのではないかな、と思いますね。