昇華する、ということ

2007年09月27日。
どんなものにもメッセージがあり、それをどう解釈しているか、ということ。


コンシェルジュ」第10巻を先日買ったのに、第9巻を買い忘れていたことに気がついて慌てて今日買ってきました。

そしてその中に収録されていた第57話「英雄バッジ」。これを読んで、改めて物語りに込められたメッセージ性というものに意識を向けました。
話の内容としては、「コンシェルジュ」はホテルで働く人たちの、ドラマから何気ない日常風景までを色んな教訓的なものを交えながら綴られていく漫画なのですが、この第57話では力自慢で特撮大好きというホテルマンが、受験生の女の子に某特撮番組をモチーフにした話をして、元気付け、勇気付けるという話。
これを読んでいて、単純にただ楽しんでいただけの幼少期のあの番組に込められたメッセージというものを改めて自分の中で考えるということをしました。玩具のヒーロー変身バッジを用いたホテルマンの話は、忘れていた色んな物を思い出させてくれましたね。


ミラクルマンは人間の都合でホイホイ変身できない。ギリギリまで…限界まで頑張りぬいて、それでも本当にどうにもならない時、人間の力ではどうしようもない時に、初めて力を貸してくれるんだ。」
「自分は本当にやれるだけのことをやったか?もうダメだといえるほどのことをやったか?」
「苦しい時、ヤバい時、俺はずっとそうやってきた。不思議といつもなんとかなったぜ?」
「自分の力が足りない時は、仲間が何とかしてくれた」
「人間が出会う困難なんて、たいてい人間の力で何とかできる程度のものだからバッジの出番はない。…それだけの話だよ。」
「その顔は何だ!?その目は何だ!?その涙は何だ!?。みんな必死に生きているのに…くじける自分を恥ずかしいとは思わんか?」
「このバッジ―――君に託す!」
「本当にダメだと思った時に使うんだ。君が思っているほど、君は弱くないかもしれないよ」

この話の根底に流れているのは、特撮好きな往年の人ならピンと来るあの英雄をモチーフにした話。それらが色々と混ざってひとつの話になっています。
ですがそれぞれに込められていたメッセージを、それぞれに作者が昇華させ、その上で新しい話としています。
子供番組のメッセージと侮る無かれ、幾つになろうとも染み入るものは染み入る。まさにそれは―――


―――『受け継がれる魂』。なのですね、と思いました。


購入リスト―――。

コンシェルジュ 9 (BUNCH COMICS)

コンシェルジュ 9 (BUNCH COMICS)

われは剣王っ!! 1 (電撃コミックス)

われは剣王っ!! 1 (電撃コミックス)

ななついろ★ドロップス 2 (電撃コミックス)

ななついろ★ドロップス 2 (電撃コミックス)

超常機動サイレーン 4 (電撃コミックス)

超常機動サイレーン 4 (電撃コミックス)

妖怪のお医者さん(1) (講談社コミックス)

妖怪のお医者さん(1) (講談社コミックス)

妖怪のお医者さん(2) (講談社コミックス)

妖怪のお医者さん(2) (講談社コミックス)

ピューと吹く!ジャガー 1 (ジャンプコミックス)

ピューと吹く!ジャガー 1 (ジャンプコミックス)

ピューと吹く!ジャガー 2 (ジャンプコミックス)

ピューと吹く!ジャガー 2 (ジャンプコミックス)