電撃文庫ムービーフェスティバル

2007年04月21日。
とうとう電撃文庫ムービーフェスティバルが公開されましたよ!

まだの人は劇場に急げ!な出来であります。満足ー( ´ω`)=3ムフー

公開順は「灼眼のシャナ」→「キノの旅」→「いぬかみっ!」でした。感想はその順で。

基本的に、前々から告知されていた通りに第1巻の書き直しというか、TV版の映像を使い回したりしたフリアグネ編の再録という形で。ただし、戦闘シーンや日常シーンと、種別を問わず新規カットが入っていたりしてちょっと「ぉ、これ見たこと無いカットだ」とわかる所とかあって得した気分になれるかと。
基本的にフリアグネ編はTVでは6話ばかりも使って描かれていたので、映画版の1時間ほどに短縮されている時点で仕方が無いのでしょう。かなり駆け足な印象のストーリー展開ではありましたね。吉田一美が坂井悠二に惚れるきっかけであるところのシャナと体育教師をやり込めてしまうくだりが丸々カットされ、何故か悠二に恋する女性、としか描かれていませんでした。
逆に、大幅に取り上げられていたのが平井ゆかり。シャナじゃない方です。原作で流されていたがTV化された時にスポットライトが当てられ、アニメ化されて良かったことの1つとして数えられている部分。トーチ化前→トーチ化後→消失直前と、平井ゆかり関連は丸々劇場版で出ていたのではないでしょうか。
スタッフによる遊び心も満載でした。フリアグネが武器として使う人形…ドールやマネキン、そういった中にローゼンメイデンにしか見えないドールが混じっていたりしていたり、お色気なシーンもしっかり入れられていたり(シャナの着替えを悠二が見てしまう、とかのあの辺り)、アニメでは少しは出ていましたが原作では出ていない、フリアグネ戦でマージョリーが正式に参戦したり。
追加カットを含む戦闘シーンはかなりグリグリと動いていました。ProdactionI.Gなんかが参加しているだけに、その辺りはかなり目を引いてくれるというか、急に作画が崩れてしまったりすることは無く、最初から最後まで綺麗に仕上がっていましたのが満足でした。

原作者本人が「今度の映画化にはこの話を」と、選んで押したそうで。それだけあって「キノの旅」というモノをかっちり示していると言いますか。
キノの旅」シリーズで全てに通じている「旅の中の『出会い』と、訪れる先の『何か』」が、とてもしんみり、じんわりと心の中に入ってきます。
一度だけ会った少年に対する人の素直な心、そんな心を騙しているということに対する後ろめたさを感じる心、国への忠誠心と人としての情の心、旅人の心と、病に侵されている儚い少女の心、軍人の心。
心と心の出会い、交錯、擦れ違い。それこそがキノの旅の真髄。映画版の話として選ばれたこの話は、そういったものがとてもよく描かれていると思います。
映像関連も、よく仕上がっています。エルメスに乗ってキノが荒野を疾走するシーンなど、背景だけでなく道までがしっかり描かれていてエルメスが走っている感が強く出る演出がされていましたし、パースエイダーなども細かく書き込まれていてさすが劇場版!って感じでした。大事なキャラクターの造型も、アニメ版の少しどころじゃない丸顔ではなく、顔の輪郭がちゃんと描かれている普通のキャラクターでしたしね。まぁそこは大衆寄りな造型が好きか個性的な丸顔が好きか、個人の好みが別れるところでしょうけれど。

  • いぬかみっ!THE MOVIE〜特命霊的捜査官・仮名史郎っ!〜

最初は、これがトリに持ってこられた意味がわかりませんでした。私の予想としては「いぬかみっ!」→「キノ」→「シャナ」かな、と思っていたくらいでして。でも本編見て納得。電撃文庫ムービーフェスティバルのトリに相応しいと言うか、内容として、これほど「お祭り」な内容はキノやシャナでは出せないし、と(笑
終始変態、変態、変態の作品。コスプレした男やらマゾの親父、頭に下着をつけてブラをつけたマッチョとか、タキシードを着た禿げなど、見ているだけで「オイオイ!」とその格好に突っ込みを入れたくなる登場人物ばかりです。まともなのは女性キャラクターと犬神使いのサブ男キャラくらいで。まさか「なのは」や「ハルヒ」のコスプレ男たちの姿が劇場のスクリーンで見れるとは思っていませんでした…!(死 大丈夫なのか版権とか的に…!?
また、こっちでも遊び心は満載でした。いや、変態だらけの登場人物のところですでに遊び心満載というか遊び心しかないんですが。(笑 仮名史郎の声優繋がりで、「超重神グラヴィオン」の「合神せよ!」のパロディで「合体せよ!」が出てきたり、中盤で脱いだ後ひたすら裸で通す啓太とか、オチもBLで落とすとか。
お色気も忘れられていませんでしたね。ようこと薫の犬神たちが下着姿で酒盛りしたりするシーンや、最後のバトルではさりげなくスカートが切られていたりとこっそりお色気が差し込まれていましたが、露骨じゃないと言うか、他の変態たち…裸王啓太やコスプレ男たちのインパクトに隠れてしまっていましたが。(笑
兎角「お祭り」のトリを飾るに相応しい、キノの旅の情緒やシャナの熱血と情熱を忘れさせられるぶち壊しっぷりでしたー!(笑


総評して、『電撃文庫ムービーフェスティバル』。とても出来が良く内容的に満足でした。
どれも演出良く、シナリオもシャナは一美の件が削られているところが少し気になりましたがそのくらいで、キノの旅は元々シナリオは良く出来ているので言うこと無し。いぬかみっ!は頭を空っぽにして最後まで突っ走る気持ちで見れるので楽しかったです。もう一度見たいと思えました。
なので、そのうち時間を見て…たぶんGWかその前くらいにもう一回見に行ってくるつもりです!(ぉ
公開初日のみ先着限定で渡しますという、巨大な紙バッグも貰えましたし。縦50cm、横1m、奥行き15cmばかりあるドでかいヤツです。しかもガラは片面はでっかくシャナ、片面は映画の宣伝と、時期を過ぎた後とか日常的に使い辛過ぎるものですが(笑

そして購入物リスト。

ペルソナ3フェス(アペンド版)

ペルソナ3フェス(アペンド版)

試験終わりまで我慢していたP3-Fes-。遂に買ってきたぜ、と(笑
夜刀姫斬鬼行―真夏の断章 (富士見ファンタジア文庫)

夜刀姫斬鬼行―真夏の断章 (富士見ファンタジア文庫)

上記の富士見ファンタジア文庫以外で、電撃文庫ムービーフェスティバル公開中の劇場限定で売られている「電撃劇場文庫」と、「ドラゴンエイジPure」「電撃大王」と買ってきましたよー。