神曲奏界ポリフォニカ インフィニティ・ホワイト

新曲奏界ポリフォニカ インフィニティ・ホワイト

シェアードワールドポリフォニカシリーズで、『白ポリ』と呼ばれるシリーズの第2巻。
赤ポリや黒ポリと呼ばれるシリーズより過去の話。ポリフォニカシリーズでは結構お馴染みな「単身楽団」がまだ発明されておらず、神曲楽士はみな、自前の楽器によって神曲を奏で、赤ポリなどの時代ではすでに「幻の大陸」なんて呼ばれている空に浮かぶ精霊の島、「精霊島」を舞台とした神曲楽士たちが神曲を学ぶ学園での出来事を綴った物語。そして同時に、赤ポリや黒ポリにいずれ繋がる昔のお話の物語です。
主人公はヒロインでもある、スノウドロップこと通称スノウ。そしてその契約精霊であり、伝説の楽器「エターナル・ホワイト」の精霊でもあるブランカが相方としてストーリーを進めていきます。
この巻では、謎の少年、ミナギ・クロードが学園に編入生としてやってきて、それを発端にスノウの過去が少しづつ明かされていきます。というのもスノウは記憶を失っており、今はスノウがお嬢様と慕うプリムローズのメイドをしているのですが、このスノウの失われた記憶が白ポリでは重要な要素なのです。
第1巻で、スノウの出自に関してもしやと推測できる要素はありましたが、この第2巻でそれが確信に至る事が書かれているのです。それが何かは…読んでのお楽しみ?(笑
また、赤ポリに繋がっているのであろう楽士ジョッシュ・ユウナギと精霊リシュリーティンクとの、楽士と精霊として契約したいがリシュリーティンクの臆病さによって踏み出せないという話も少しだけ進み、ようやくジョッシュとリシュリーティンクは会話する事になります。そしていわゆる地の文での話になりますが、リシュリーティンクがジョッシュと契約を結びたがる理由、だがジョッシュにはっきりとそう伝えられない理由なども明かされ、こちらも少しだけ謎が明かされたと言う感じですね。ですがまだ契約までは行っていませんので、今後もまた一悶着ありそうですが(笑
総評して、今巻は続き巻でしていわゆる謎や問題、そういったものが解決されずに次巻に持ち越されてしまっておりまったく区切りがついていませんので、ひとまずの謎の解決も無く全ての解決は次巻以降で〜というのは耐えられない、という人は、次巻が出版されるまで待ってから同時に読んだほうが良いかもしれませんね。(^^;