R−15! 2

R−15! こんにちわ、ぼくの初恋

著者・伏見ひろゆき先生。挿絵・藤真拓哉先生。本作品は第13回スニーカー大賞で奨励賞を受賞した伏見ひろゆき先生のデビュー作品の続編です。挿絵の藤真先生はファミ通文庫レーベル「世界の危機はめくるめく!」シリーズで挿絵を、コミックでは「魔法先生ネギま!neo」などを描かれている先生ですね。
・シナリオ
エロ、ラブ、青春、YES! 大増量!!芥川丈途は天才エロ小説家である! 先輩に頼まれ、クラスメイトの鳴唐吹音でエロを書こうとしたら、書けない。なぜだっ! と苦悩する丈途だが、一番大切なものを賭けての「才能テスト」への強制参加が決まり!?(7&YHP商品紹介ページより抜粋。)
・感想
あらゆる分野の天才たちが集いその才能を磨いていく閃学園。そこに新入生として入学した主人公、芥川丈途が何かしらの目的のためにその才能―――天才ポルノ作家―――や、人との繋がりなどを駆使して色々な難題に挑む作品。これはその第2巻目となります。
今巻ではメインのヒロインである鳴唐吹音を題材にするとポルノ小説が書けない!?というスランプを抱えたまま、才能を駆使して難題を乗り越えなければならない「才能テスト」に参加することになった丈途。そんな彼がテストの難題さ不条理さに打ちのめされたり、周り(百合的なキャラクター)に邪魔されて吹音とすれ違ったり、さらに前巻でも登場していたが今ひとつ丈途との絡みという意味で活躍の無かったヒロイン・キャラクターである園声謡江と今巻では急接近したりして、色々と青春をしながら才能テストへと挑んでいきます。
前巻から色々な意味でぶっ飛んだ設定やキャラクターが多かったこの作品。今巻でもまた色々、常識内から常識外のトンでも設定まで幅広く出てきます。
常識内としてまずは男の娘。前巻では嫌なやつと言うか三下的役割だった彼が、今巻では女装に+演技でなんともはや、今話題の男の娘化します。これにも実は話的に女装する意味があったりするので、単なるネタではなかったのが良かったです。そして常識外、ロボ娘。ヒロインである鳴唐吹音そっくりのメカ娘が登場します。天才が集う学園とはいえ…ロボ娘とはまた突飛な…という感想が一番思いましたね。そしてお約束的に自我発生で、これまたある意味ネタにしてネタに非ず、という感じ。ある意味でこういったネタを楽しめるようになれば、この作品はすごく堪能できるのではないでしょうか。
今回は話の流れとしては「丈途の挫折→再起」がメイン、というところでしょうか。ヒロインがほぼ吹音だけだった前巻に比べて園声謡江が台頭してきてダブルヒロイン風になって、青春学園ものっぽさは前より強調されていたと思います。