第２３話「エンド・オブ・ディエンド」

ディエンドの世界にして劇場版ブレイドの世界、後編。

ユウスケを攫われ、大樹や禍木たちと一緒にいる時に純一＝グレイブに襲われて夏海をも攫われた士たちは、大樹を囮にして夏海たちを奪還する作戦を立てる。しかし夏海もまた洗脳ウイルスでフォーティーンに洗脳されていて、大樹に襲い掛かる。夏海を振り払い、ディケイドやディエンドに変身した士や大樹たちは純一＝グレイブやフォーティーンと対峙する…という展開。
とりあえずフォーティーンの説明が終始無かったので、劇場版ブレイドを見ていない人は置いてけぼりの展開です。結局フォーティーンって何なのさ？何で人類支配とかしてるのさ？ということに疑問を持ったら負け、な話でしょう。
そしてやはり海東純一は裏がありましたね。ある意味思った通りというか、期待を裏切らないキャラクターというか。所謂ダブルスパイだったわけですが、それを匂わす部分が無かったのはやはり尺の問題でしょうか。たぶん１時間枠ではなくもっと尺があれば、劇場版のように何かしら暗躍する姿も見せていたのではないかと。大樹だけでなく禍木たちまでもが完全に騙されていたのが、彼の自分を隠す上手さの表現、ということになりスパイっぽさ、とも言えるかな？しかし自分の意思で協力してた、と言いながらも頭にローチの洗脳エキス的なものを射ち込まれていたのは何なんでしょう。大樹をも騙すための小芝居だったのですかね？
ラストのバトル。ディケイドとディエンドがグレイブを相手にしながらフォーティーンと戦う展開。グレイブを倒したくないディエンドは彼と戦いながらも狙いはフォーティーン、しかし相手は巨大でディケイドが飛び掛って斬りつけたりディエンドの銃撃ではろくに効果を上げられない…というのは良かったんですが…そこから先はちょっと…。今回もディケイドがコンプリートフォームに変身→投影カメンライド・アームド響鬼で巨大なエネルギー剣で斬って一刀両断って…。もう少し見せ場を作ってくださいというか…フォーティーン瞬殺じゃないか。また必殺技で斬ってあっさり終わりですか、と。せめて相手に合わせてキングフォーム・ブレイドでやるとかでもしてくれれば、まだ相手に合わせた演出って事で最近のあっさり過ぎるバトルに対するフラストレーションも多少は発散できるものを…。ディケイドはコンプリートフォームになるようになってから、バトル面で簡素過ぎて見応えが無いです。
しかしその後のディエンドとグレイブの兄弟対決はアクションが多くてなかなか。ただ互いに一度は追い詰めるも、トドメが刺せない、という展開は何だかんだ言いながら兄弟愛があるということでしょうから世の腐女子たちが喜びそうなネタだな、と思ってしまいました。そして良い所を持っていく士くん。純一に、大樹に、大樹が言っていた「それっぽいこと」言いまくりです。
次回はシンケンジャーの世界だそうで。ついに仮面ライダーの世界ですらないのですが、一種のコラボレーション企画ということでそのあたりをどう魅せてくれるのかには期待します。ただなんとなく…またバトルではコンプリートフォームが出て、何かしらの投影カメンライドしてあっさり剣の一振りで終わってしまいそうでその辺りはもう若干諦め気味です。もう少しカメンライドを出すとか、ＦＦＲを何かの形でうまく使ってくれるとか、力押しの演出ではなく少しはアクロバティックな展開をしてくれませんかね…。９つの世界を渡っていた頃のように…