ドラゴンクライシス!6

ドラゴンクライシス!6 ドイツ恋占い騒動

著者・城崎火也先生。挿絵・亜方逸樹先生。遺物探索トラブルアクションラブコメディ、とでもいったところでしょうか。著者の他作品は「嘆きの館」、「鬼刻」シリーズ、などがありますね。
・登場人物
主人公で『遺物』の特殊能力を引き出す能力を持つレベル10遺物使いの如月竜司、レッドドラゴンの幼生体で竜司に懐いて一緒に居る金髪碧眼の少女ローズ、竜司のハトコでトラブルメーカーな女子大生で遺物探索家の七尾英理子。この三人がメインキャストというところでしょうか。またサブヒロイン的な立場で元・大怪盗オッドアイで現在は名門お嬢様学校に通っているアイこと本名は牧原愛華。不運体質のドジっ娘ですが中学時代から竜司に想いを寄せる江藤実咲。
この巻では、ドイツのとあるお屋敷でメイドとして働く遺物使いのゾフィーが登場します。
・シナリオ
美少女たちとドイツ旅行。ドイツのお屋敷の占いパーティーに竜司たちを招待してくれたのは、世界遺物保護協会の先輩遺物コレクターの石津。無邪気に喜ぶローズ、ノリノリの英理子に、更にアイと実咲も行くことになってドキドキの竜司。しかも、占い屋敷には美少女メイドさんまで!しかし怪しい出来事が?あの美少女も再登場第6巻はラブと不思議が満載のドイツ旅行篇です。(7&YHPより抜粋。)
・感想
この巻では竜司たちがドイツへと旅行に出かけ、その行く先でやはり遺物絡みの騒動に巻き込まれる―――そんなお約束ながら、普段とは一風違う状況での物語、というのが楽しめます。
有名だったが逝去した占い師が住んでいた屋敷を買い取った遺物コレクターで英理子の知人、石津が催した遺物を使った占いパーティーに招待されてドイツの郊外のお屋敷に向かった竜司たち。石津に雇われたメイド、ゾフィーに世話をされながらドイツを満喫しようとする竜司たちだったが、何かしらの怪しい出来事が次々に起き、竜司やローズたちはそれぞれ不思議な体験をする。その中で占い師の霊に遭遇した竜司たちが様々な占いを受け、その結果に色々と思う所を感じる―――そんな話です。
この巻は、これまでの話の流れ的なものが一段落しての閑話休題的な話であり、例えるならTVシリーズで放映していたものの映画版、みたいなちょっと普段とは違う状況での主人公たちの行動が見られる、という感じになっていますね。
今巻ではローズによる竜司への愛情表現は無いわけではないですが、メインとして見えるのは他の―――サブヒロイン的な立場の面々の出番が多く感じました。特に最近出番の薄かった江藤実咲が、大きく取り上げられていたのが注目でしょうか。今後にも出番が増えそうな勢いで、色々とイベントフラグっぽいものが立っていましたね。
総じてこの巻は番外編的な舞台ですが、その内容はこれまでのシリーズ通りのヒロインたちと竜司との交流がメインの、トラブルが巻き起こりながらもラブコメディという明るいノリのライトノベルらしい作品でした。