刀語2

刀語  第二話  斬刀・鈍 (講談社BOX)

刀語 第二話 斬刀・鈍 (講談社BOX)

刀語 第二話「斬刀・鈍」

上記の刀語1の、続巻ですね。
とがめと四季崎記紀の完成形変体刀12本の蒐集の旅に出る事にした七花は、尾張幕府へ顔出しをする前に何とか数本程度は完成形変体刀を集めておきたいというとがめの言により、因幡砂漠に座居する宇練銀閣の住む城・下酷城を目指す事にする。因幡砂漠―――それはこの時代の日本唯一の砂漠であり、そしてかつてあった鳥取藩という藩を丸々飲み込むほど広がって砂漠化した広大な砂漠地帯でもあった。そんな因幡砂漠に到着するとがめと七花。が、彼らを待っていたのはとがめと七花に先だって下酷城に侵入し、宇練銀閣の秘剣・「零閃」に返り討ちにあった真庭忍軍12頭領のひとり、真庭白鷺の真っ二つ死体であった。
七花ととがめは、宇練銀閣が斬刀・鈍にて放つ秘剣「零閃」を破り、斬刀・鈍を蒐集できるか―――?と、いったところで。
1巻が不承島での旅立ちまでとしたら、この巻は旅立ってすぐの最初の戦いを書いた、といったところですね。
とがめと七花の2人旅のメタな会話を交えたやり取り。一人の男が不器用に拘った事。虚刀流の技と秘剣の冴えとの激突。それらを楽しめるかと。
前巻に比べて今巻は、コミカルな所とシリアスな所の区別がはっきりしている感じでした。それだけに対比で感じるシリアス部分の壮絶さが強く浮き彫りになっていて、緊迫の展開が続いていましたね。メリハリがよく読み易い、と言うのでしょうかねぇ。