第08話 「Cを探せ/ダンシング・ヒーロー」

Cを関した物語の後編、フィリップがメインの物語です。
フィリップが検索できない謎の知識「ヘブンズ・トルネード」。それを知るためにフィリップは引き篭もりから外に出て、東奔西走する。同じ頃、翔太郎は鳴海探偵社に投げ込まれた謎の依頼を果たすためにとある高校に赴き、その先で「闇の害虫駆除 ゴキスター」なるものと対峙していた。だが高速で動くゴキスターに翻弄され、さらにフィリップが戦いに集中できる状況ではなかったために戦いの中でルナ・ヒート・メタル・トリガーの4つのガイアメモリを強奪されて逃走されてしまう。果たして翔太郎とフィリップはガイアメモリを取り戻せるか、ヘブンズ・トルネードを知ることができるのか―――というのが前回のあらすじ。
とりあえず冒頭、稲本弾吾は星野千鶴殺害依頼を肯定してしまいましたが、立派に殺人教唆というか犯罪じゃないの…?その辺りはかなりブラックなグレーだと思うんですが、良いのか?
さらに話が進むにつれて明かされた事実。千鶴が弾吾から離れて水泳を始めたのは、2人のダンスをより良いものにするためにシンクロナイズドスイミングの感覚を取り入れるためだった―――ってせめて説明しろよそれを。今回の事件の黒幕はある意味で星野千鶴だよな、と思いました。
そしてそんな2人を仲直りさせるためにフィリップが選択した行動は、古典的な暗闇の密室に弾吾と千鶴を閉じ込めて二人きりにする、というもの。とても王道的というか古典的な方法ですが、知識優先のフィリップらしい選択って気はします。その後の、2人が仲直りしたと思ったら「早くヘブンズ・トルネード見せてー!」と急かすとか、千鶴が足を怪我して倒れた時のフィリップが駆け寄っての第一声が「踊れる?ヘブンズ・トルネード踊れる?」だとか、いざヘブンズ・トルネードのことを知ったらもう用済みとばかりに興味を失ったりと、どこまでもフィリップは知識優先で、フィリップのキャラクターを掴むという意味ではとても興味深い話でした。
さて一方で翔太郎は、前回登場したサンタちゃんなどからの情報収集で、ゴキスターが殺人予告として同人誌を出していることを突き止める―――って、同人誌をそんな超スピードで執筆できるかぁぁぁぁ!?しかもコピー誌とかじゃなくて、ちゃんとペン入れされトーンが張られている書き込まれているもので、さらに装丁までオフセットっぽい『普通』の同人誌。その同人誌を刷っている印刷所とかどうなっているのか。サンタちゃんが手に入れているということはそれなりに出回っているんでしょう。かといって殺害予告代わりならゴキスターとして活動を受注してから執筆して、印刷所から発行してからゴキスターとして活動するでしょうから、あまり期間を明ける訳にもいかないし。となると、長くても1週間くらいで「ゴキスターとして依頼受注→同人誌執筆開始→印刷所に納品して同人誌発行→委託店か街頭か知らないが配布→行き渡ったところでゴキスターとして活動開始」…ってどう考えても1週間では無理だぁぁぁ!?(笑
その後のバトルではサイクロン/ジョーカーのメモリしかない状態でゴキスターの速さに対抗するために、ダンスを戦いに取り入れてスピードに勝るゴキスターを相手にトリッキーなバトル・スタイルでむしろ翻弄する…というのは良かったですが、それに弾吾が混ざってくるのはどうかと思いました。仮面ライダーはパンチ1発何トンとかの攻撃力がある筈で。怪人―――ドーパントもそれに対抗できる以上、トン単位のダメージとかにも耐えるはずで。それが弾吾の攻撃によろけるとか、設定どうなってるんだ、と。弾吾のパンチやキックは一発トン単位か?翔太郎もフィリップも、間違っても弾吾が一発貰ったら瞬殺レベルの危険行為をしてるんだから止めろよ!と。弾吾の行為って、道路と道路の間の追い越し線とかで、車がビュンビュン通り過ぎる間でダンスを踊っているようなものですよね。命知らずにも程がある…。
ルナ/トリガーのマキシマムドライブ、トリガーフルバーストも前回不発だったのがようやく撃てた、って感じでしたが、ホーミングで大威力って、無敵ですよね。汎用性あり過ぎですし…やはりこれは何かしら制限がかからないと、そのうち攻撃力のインフレが起きそうで心配です。そういえば今回は派手なCGモンスターは出ませんでした。ついに息切れしてしまったのか、それとも次々回辺りのために溜めているのか…?その辺りは少し戦々恐々としてしまいますね。
次回は亜樹子が主体なんでしょうか。彼女がメイドに扮して敵組織・ミュージアムの本拠地である園崎家にそれと知らずに潜入するようです。第09話「Sな戦慄/メイド探偵は見た!」。メイド探偵…製作スタッフに「メイド刑事」関係者でもいたのか?とちょっと邪推してしまうタイトルですね。