第04話「Mに手を出すな/ジョーカーで勝負!」

第04話でタイトル前文がMの回の後編ですね。
探偵業として鳴海探偵社に持ち込まれた和菓子屋の夫婦の依頼は、娘のギャンブル狂いを何とかして欲しい、というもの。それを受けた翔太郎たちは、まずギャンブル場を特定することから始める。いくつかの障害はあったがなんとか裏カジノ「ミリオン・コロッセオ」への行き方を突き止めた翔太郎たち。しかし翔太郎がミリオン・コロッセオに潜入しようとしたところ、マネードーパントに邪魔されてしまう。マネードーパントの襲撃自体はWに変身することで退けたが、その戦いの中でフィリップが「家族」というキーワードに過剰反応を見せ、Wとしては戦闘不能に。さらにマネードーパントにも逃げられ、今回のミリオン・コロッセオへの潜入は失敗か?と思われた。だが、なんと鳴海探偵所の新所長を自認する鳴海亜樹子は単身、ミリオン・コロッセオに独自で潜入成功していた。果たして亜樹子は和菓子屋の娘を説得し、ギャンブル漬けから開放できるのか!?という感じまでが前回第03話の内容。

そして冒頭でいきなりの暴れフィリップとそこから繋がる翔太郎との会話。翔太郎がフィリップを慰めるシーンであり、また翔太郎の生き方が単にハードボイルドを気取っている、というよりも師匠である鳴海前社長の言葉を教訓にしながら自分なりに格好良い生き方をしようとしてハードボイルド気取りになっている、という感じに見えて翔太郎のハードボイルド好きの裏側に師弟愛が見えました。フィリップは翔太郎が自分に対して兄貴分として振舞っている、というのも理解しているけどそれを表に出して欲しくない、みたいな普段の生活などで自分との距離がかなり近いが故に、それ以上近づき過ぎないで欲しい、というスタンスを取っているのも垣間見え、一瞬のシーンに色々詰まってるなぁ、と思いました。しかし「家族」というキーワードに関して情報がない、自分の過去を知ることが出来ない、というのはフィリップのバックボーンを開示するのと同時に、誰かが「地球の記憶」を改ざんできる、という事象への伏線なんでしょうか。後々、「全てを知る」筈のフィリップの知らないこと、というのが出てきそうですねぇ。

その後はミリオン・コロッセオに潜入している亜樹子からの連絡。バットショットによる和泉裕子のギャンブル勝負の様子の中継―――ってバットショットが飛ぶ音とかサイズそのものとか兎に角色々とデカイデカイ!(笑 あんなサイズのものがあんな音で飛んでいたら、みんなの注目を一斉に集めてしまう気がして仕方がない。(笑 そして勝負に負け続けた裕子は最後の大勝負として自分の命をかけたレート100倍の勝負に挑む―――って、それ絶対罠だろ!イカサマが無くてもイカサマを疑う条件だそれは!(笑 なのに何故に飛びついてそのまま勝負をするのか…しかも普通に負けてるし。周囲や後先が見えなくなるギャンブルの中毒性を謳っているのでしょうか。

一方その頃的に、ガイアメモリをばら撒く秘密結社ミュージアムのトップは、鳴海探偵社のことをまったく気に留めていないために話が絡むことなく、身内の結婚式を着々と進めていました。まぁ普通の結婚式も、ミュージアムの手にかかれば新婦の父が新郎を一発殴るというホームドラマみたいな一面が新婦の妹が乱入して怪人に変身して新郎を殴りたがり、さらにそれを受けた新郎は攻撃をマトリックス避けする、という超混沌異空間に早変わり。あれか、ミュージアムってのはお笑いコント集団だったのか…!(違

今回の亜樹子はまたいらんことをしまくっています。潜入して翔太郎たちにカジノ内の様子を中継まではナイスな働きだったのに、その後にマネードーパントに正体バレした後は鳴海探偵所の構成員―――翔太郎やフィリップのことを声高らかに宣言するとか、もう気持ち的には「駄目だこいつ…早く何とかしないと」な感じでした。自分で手も足も出ないからって「部下がお前を倒すかんね!」宣言って最悪の上司じゃないか。丸投げかよ、と…

風都の住人として新しく登場したのは「サンタちゃん」。9月でもサンタルックで玩具をばら撒く子供たちの人気者…って怪しい!実に怪しいキャラクターだな!そして子供たちも「サンタちゃんだ!」「サンタちゃん何かちょーだーい!」と追いかけるって、警戒心無いな!ある意味純真過ぎるだろ!親も止めないのか…!

その後はフィリップがミリオン・コロッセオに乗り込んで、加賀泰三を相手にガイアメモリを賭けたギャンブル勝負。数学的にギャンブルの勝敗を見極め、確実に勝ち続けるフィリップだったが…加賀の揺さぶりに調子を落とし、ガイアメモリは残り1つ、というところになってから翔太郎が前に。
「次をラストゲームにする…メモリとコイン、全てを賭けろ!」って、ムシが良過ぎないか翔太郎!(笑 さらにゲームはババ抜き…せめてポーカーとか!(笑 ある意味とても翔太郎らしいとは思いますが。そして案の定、加賀のテクニックに追い詰められる翔太郎…ですが、この後の「男の仕事の8割は決断だ。そっから先はおまけみてぇなもんだ、ってな」は格好良いセリフですね。おやっさん…鳴海前所長の言だそうですが、いくつ名言を残しているのやら。カブトの天道語録に負けない格好良さを確立して欲しいもんです。その後も格好良いセリフのオンパレード。今回はストーリー的なメインはフィリップだったからか、その他の部分で翔太郎の活躍が光りますね。「残った札はいらねぇ…俺自身が(帽子のつばをスッ、と撫ぜてから)ジョーカーだからな…!」くぁぁ〜〜〜…格好良いぃぃ〜〜〜〜〜〜!!!どれだけ燃えさせてくれるのやら。しかしそうやってアクション以外で燃え過ぎたからか、その後のバトルシーンはあまり印象が強くありませんでした。ルナメモリの効果でメタルシャフトが鞭状に扱える…とか、ギミックは印象的でしたが合間合間に入るミュージアム側の面々の結婚式風景がどうにも邪魔で…バトルで燃えてる合間に和気藹々的な団欒風景、ってテンション下がるんですけど!?

最後。今回の事件の詳細をタイプしている翔太郎と、ラジオを聴いていたフィリップ。そんな二人の耳に「今回のお題は…『仮面ライダー』です!」の声が。かくして翔太郎とフィリップ、二人で一人のコンビ『W(ダブル)』はめでたく正式に『仮面ライダーW』を名乗ることになったのだった… って、仮面ライダーの名前を劇中で正式名称的に名のるのは、平成ライダー的には珍しいですね。前回のディケイドで仮面ライダー仮面ライダーと呼んでいましたがあれは格別ですし。作品中で仮面ライダーを名乗った、名付けられたのって「龍騎」「剣」「ディケイド」くらいですか?「カブト」も呼んでいたっけ?てな認識です。


次回は「少女…A/パパは仮面ライダー」。恐らく少女の父親が、少女を元気付けるために「パパは都市伝説の超人、仮面ライダーなんだよ!」的な嘘をついて…な話なんでしょうが。気になるのはやはり弾丸を持ったフィリップが映ったりしていることから、狙撃されて狙撃手を探したり、トリガーのガイアメモリが初使用したりするんだろうな、という頭脳戦的な銃撃戦になる予感で楽しみです。
それにしても今回の話はツッコミ所がいっぱいでした…。


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