大決戦っ!

2008年09月25日。
『大決戦 超ウルトラ8兄弟』っ


を、見てきました。(*´ω`*)
パラレルワールド的な作品で、昭和ウルトラマンと平成ウルトラマンのコラボレーションが見られる作品と聞いていたのですが、前情報はできるだけ集めずに見に行ったので色々新鮮な驚きいっぱいでした。


ストーリーは、『ウルトラマンはTVの話』という私達が住む世界と同じような世界。所謂『ウルトラマンのいない世界』で生きている長野博さん演じるマドカ・ダイゴ、つるの剛士さん演じるアスカ・シン、吉岡毅志さん演じる高山我夢などの平成ウルトラマンで主役を張った3人。彼らが少年の時代―――昭和41年7月17日、記念すべき『ウルトラマン』が実際に放映された日から始まります。TVの『ウルトラマン』を見て、その活躍に目を奪われ、憧れを抱くダイゴたち3人。そんな3人の前にある日、赤い靴をはいた1人の少女が現れてダイゴたちとある約束をして少女は去っていく。それから月日は流れ、ダイゴたちは子供の頃に憧れたウルトラマンへの想いを忘れて大人になっていた。「宇宙パイロットになる」という夢を捨て、市役所職員として生活するダイゴ。だが、ダイゴは横浜の海上に浮かび上がる不気味な崩壊した都市の幻を見てから、幾度か白昼夢を見るようになっていた。それは崩壊した都市で暴れまわる怪獣の前に見たことも無いウルトラマン―――ウルトラマンティガ―――が立ち塞がるというものだったり、知り合いであるハヤタさん、ダンさん、郷さん、北斗さんがそれぞれウルトラマンに変身する、などといったもの(もちろん『ウルトラマンのいない世界』のハヤタたちなので、変身能力など無い。)。そんな白昼夢を見るようになったある日、本物の怪獣、キングゲスラがダイゴたちの住む世界に突如として出現する。そしてそれを追うようにしてウルトラマンメビウスが出現!ピンチに陥るが、かつて見たウルトラマンの怪獣ゲスラと同じ姿に弱点を覚えていたダイゴの助言で、メビウスはキングゲスラに勝利する。そして本物の怪獣の出現に戸惑うダイゴの前に、メビウス―――ヒビノ・ミライが人の姿で現れ、ダイゴに言う。「赤い靴の少女に導かれて僕はやってきました。この世界を侵略者から救って欲しいと。そのために、7人の勇者を目覚めさせなければならない、と!」その言葉を聞いたダイゴは、ミライに協力して「7人の勇者」を目覚めさせる手伝いをする事にする。果たしてその結末は?侵略者とは―――!? という感じになっています。


ストーリーからもわかるように、今回の作品はウルトラマンのいない世界での話ということで最初は結構戸惑います。なんといってもこれまでのウルトラ作品で登場するときには、普通に「ウルトラマンのハヤタ」「ウルトラセブンのダン」「ジャックの郷秀樹」「エースの北斗星司」として出てきていたお歴々が、「サイクルショップ経営者のハヤタ」「ハワイアンレストランのダン店主」「自動車修理工場の郷秀樹」「パン屋の北斗星司」といった、「普通の人」として登場するのが異色です。ウルトラマンと何の関係も無い、ただ名前が同じだけ、という4人。しかしTVシリーズの「ウルトラマン」やそこから派生する「ウルトラセブン」「帰ってきたウルトラマン」「ウルトラマンエース」などは放映されている様子。本当の人物と架空の人物が混じっているような設定は、なかなかしっくりこない、とでもいうのでしょうか。どうしてもサイクルショップのハヤタ=ウルトラマンのハヤタ、として見てしまい、私は偉く戸惑いましたね。しかしその戸惑いを越えた先には、夢の共演が待っています。ハヤタとアキコ、ダンとアンヌ、郷秀樹とアキ、北斗星司と夕子の各『夫妻』という夢の設定や、その娘たちもハヤタとアキコの娘がレナ、などのドリーム・ファミリーとなっていて正に「夢が広がる設定」でした。そういうものが見られるのは、パラレルワールドならでは、ですね。

怪獣に関しては、名前こそ基本は子供向けということで単純明快に強そうな名前―――キングなになに、とかスーパーなになに、ですが、その造詣はリアル指向が強く出ていて作りこまれていました。またウルトラ兄弟が5人揃う話で出てくる敵がヒッポリト星人、というのもパンチが効いています。かつての悪夢、ヒッポリトタールによるウルトラ5兄弟の全滅を私の場合はビデオとは言え見た時には、とてつもなく驚愕したものです。リアルタイムで見ていた人が見たら、それこそ当時の悪夢を思い出す事になり、その衝撃は計り知れないものとなるのではないでしょうか。そういう意味では古くからの視聴者へのサービス精神に溢れた作品です。ただ、惜しむらくはヒッポリトタールの演出がかつてと変わっており、CGによる表現が強くなっていて昔の映像で見た泥水のようなもので汚されてウルトラマンが壮絶に苦しみながらカラータイマーが鳴り始め、最終的に青銅のブロンズ像になる―――というものではなく、ヒッポリトタールの中で霧状のものに包まれたウルトラマンが、霧の中でうっすらと苦しむ姿を見せた後、霧が晴れた後にはブロンズ象になっている―――というものとなっており、昔のものより若干ソフトな表現になっていたことが残念です。そこがピンチの描写が薄くなっている気がして、昔ほど衝撃を受けなかったことが惜しいですね。

しかしCGによる表現は、明らかに過去の作品よりもその派手さを強調させてくれるものでもありました。
ウルトラマンが小さく見えるという巨大怪獣の表現、複数のウルトラマンたちによる空中戦闘の演出は定番として、今回は過去―――昭和41年の町並みの表現に使われていてリアルな昭和の街を見せたりしていたのは、CGならではの『滑らかな架空』の妙技でした。

そして最後、大型宇宙船として改造された日本丸と並走して飛ぶジェットビートル、ウルトラホーク1号、MATアロー、タックスペースといった画面は、若干唐突感がありますが舞台が横浜だった事、『ウルトラマン』とどこか不思議な繋がりがあるパラレルワールド、ということから納得出来ます。それに、それらスーパーチームの戦闘機が揃って飛んでいるのはウルトラシリーズ上そう無い事ではないでしょうか。というか初めてではないでしょうか。そんな意味でも貴重かつ感動的なラスト・ショットは最後まで感動させてくれました。


総じてこの「大決戦 超ウルトラ8兄弟」は、微妙に登場しないウルトラ兄弟―――ゾフィーやタロウ―――がいたりしましたが、昭和ウルトラマンと平成ウルトラマンのコラボレーションが見られ、かつ、これまで登場しても主役級、とはいえない活躍…どちらかというと準主役、だったウルトラマン、セブン、ジャック、エースたち4兄弟の人間版が、ほとんど主役、といってもいいくらいに活躍していたのが印象的です。
昭和ウルトラマンと平成ウルトラマン、その夢のコラボレーション、ありえない筈だった並び立ちに、心震える想いが、両時代のウルトラシリーズ好きには堪らない感動を与えてくれると思います―――。



購入リスト
小説系は

超人間・岩村 (スーパーダッシュ文庫)

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アクマ・オージ (集英社スーパーダッシュ文庫)

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スイーツ! (スーパーダッシュ文庫)

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もふもふっ珠枝さま! (MF文庫J)

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コミック系は
まじしゃんず・あかでみい1 (MFコミックス アライブシリーズ)

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ジエンド 炎人 The last hero comes alive (3) (マガジンZKC)

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青の橘花(1) (マガジンZKC)

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BAMBOO BLADE 9 (ヤングガンガンコミックス)

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炎のインフェルノ 3 (ヴァルキリーコミックス)

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リトルバスターズ! (1) (角川コミックス・エース 211-1)

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その他は
萌え萌え英雄事典<ヨーロッパ編>

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