とある魔術の禁書目録12

とある魔術の禁書目録12

幻想殺しという、あらゆる魔術的、超能力的力を無効化する右手を有した少年上条当麻の、魔術的厄介ごとや超能力的厄介ごとに巻き込まれる姿を書いたシリーズ、その早くも第12段となるのがこの作品です。
昨日に短編集みたいと書きましたが、前半は確かに短編連作みたいなコメディが続きますがラストにいくつれてストーリーはシリアスになり、超能力的厄介ごとが起きるように見せながら続く、となっています。今回は続刊です。…今回も?(笑
前半部分では、レベル5の超能力者で超お嬢様である御坂美琴が、既刊で当麻と約束した大覇星祭での罰ゲームを賭けた戦いでの勝者として、当麻を連れまわそうとする姿が書かれているのと、以前の巻で出てきていたキャラクターたちが個別ですが結構勢ぞろいと言う感じで出てきて、それぞれが既刊分で解決した事件の後、どうしているかや普段過ごしている国でどうやって生活しているかなど、そんなことがチラっと読めます。
後半部分でのシリアスも、導入は既刊で出た、かつて学園都市最強と呼ばれていたレベル5の超能力者、"一方通行(アクセラレータ)"と一方通行と変なコンビになっている相方の"打ち止め(ラストオーダー)"の2人が、学園都市の能力研究者に襲われるところから入ります。今巻ラストは当麻が"打ち止め"に頼られて、泣きつかれた所で終わりとなる感じです。
総評して、今巻は繋ぎの巻。当麻が超能力側の厄介ごとに巻き込まれる前哨戦みたいなものと、これまでに登場した各人の日常はどんなものかを。それから素直じゃない御坂美琴を書いている感じですねー。