13番目のアリス2

十三番目のアリス〈2〉 (電撃文庫)

十三番目のアリス〈2〉 (電撃文庫)

13番目のアリス2

婚約者、鬼百合三月と平凡な毎日を送る完璧なお嬢様を目指す少女、九条院アリスは、実はLTスフィアというロストテクノロジーをその身のうちに入れられ『13番目のキリングドール』となり、命を永らえた過去を持つサイボーグ…という設定の、アクション&ラブコメ小説ですかね。
今巻は、前巻で『12番目』と呼ばれていた少女が登場して『13番目』と言われてるアリスと出会いライバルになる話を主軸に三月と擦れ違いを経験し、さらに『10番目』である鋼鉄メイドアンドロイドがアリスを狙って襲ってくる、というお話。
この巻の見所はアリスの状況に対する立ち向かい方ですかね。
水が苦手なアリスがいかに水を克服するかという点と、擦れ違いを起こした三月との間をどう解決しようとするか。
完璧なお嬢様を目指すアリスは、こう対応するのか…とちょっと関心してしまいました。
それと何をいわんや、鋼鉄メイドアンドロイド。
創造主に暴言を吐けたりピザを山と食えたりさり気に太れたり、アンドロイドとは思えない高性能は電撃文庫シリーズ読者にはわかる例えをすると、『終わりのクロニクル』シリーズの自動人形に勝るとも劣らぬとして個性が光っておりました。
ぶっちゃけ、終わクロの大樹先生が自動人形になったら鋼鉄メイドアンドロイド、って感じでした(笑
総評してそう悪くは無いのではないでしょうか。日常シーンでのクラスメートとの会話も中々読んでいて面白いものでしたし。
不満が在るとすれば、メイドアンドロイドと戦っていて負けかけているアリスが正体不明としているとは言えLTスフィアの力っぽいもので突然全快して、メイドアンドロイドを圧倒したりするのは少しご都合が過ぎる感じがしました。そのくらいですかねー。